北朝鮮に占いの館はあるのか・占い師はいるのか?
気が向いたので、北朝鮮に遊びに行ってきました。主体思想塔や金日成広場、平壌の市街地などをキャッキャ言いながら見学していたのですが、やはり気になるのが北朝鮮の占い事情です。
今回はガイドさん(兼監視員)が女性だったので、「腹を割って話しましょう」ということで、「占いのお店に行きたい」「占い師はいないのか」とあれこれ聞いてみたのですが…!?
貧乏すぎてそんなものは成立しない、という驚きの回答
というわけで、ガイドさんに「占いのお店に行きたい」と小生かせがんだ際の会話を採録します。
私「北朝鮮に占いのお店とか、占い師さんはいるんですか」
ガイドさん「私が子供のころはありましたよ。おじいさんやおばあさんが占いをしていました」
私「そういうおじいさん、おばあさんに会うことはできますか」
ガイドさん「おじいさんやおばあさんはあくまで趣味でやっていて、周りの人に頼まれたら見て貰うという状態でした。なので、お店としてご案内できるようなものではないのです。それに、あの時のおじいさん、おばあさんがまだ生きているかどうか…」
私「占いの館みたいなものもないのですか」
ガイドさん「共和国(※北朝鮮のこと)はあまり裕福ではないので、遊びための施設が少ないのです。平壌の街をご覧いただいたと思うのですが、マッサージ店がありませんでしたよね。マッサージが成り立たないくらいので、占いのお店なども経済的に成り立たないのです」
私「規制とかそういうのじゃなくて、もう成り立たないから存在しない?」
ガイドさん「はい、そうです。特に規制されているとか、禁止されたという記憶も無いです」
私「禁止しようにも、もはや存在してないんですね…」
ガイドさん「まだいるかもしれないのですが、私は知らないですねえ」
というわけで、結論としては「貧乏な国だから占い産業みたいな余計なもの自体が存在してない。存在していないのだから禁止もされていない。なにそれって感じ」ということでした。そしてガイドさんに「どんな占いを知っていますか」と聞いたところ、「血液型とか十二支の占いは聞いたことがありますよ~。でもあたるんですか、あれ?」という、かなりユルい返事が帰ってきました。
北朝鮮のガイドさんのことですから…
このガイドさんの言うことが真実かどうか、保証のかぎりではないのですが、体面を重視する北朝鮮の人に、自分から「貧乏だから成立しない」と言われてしまっては、ウソをつかれているようにも思えません。
北朝鮮の人がどれだけ体面を重視するかというと、停電があった際には「誰かのお誕生日のサプライズではないでしょうか」と、平然と言われるくらい体面を重視します。心優しいガイドさんだったこともあり、小生としては、これが真実に限りなく近いのだろうなあ、と考えています。
中国で勉強した人や、家族に教えて貰った人はいるとは思うのますが、数も少ない上に(切磋琢磨することがないので)レベルは低いと考えたほうがよいでしょう。北朝鮮独自の占いが残っているかどうかも怪しいと思いました。朝鮮半島の占いについて研究されている方(黒門先生くらいしか思いつきませんが)の、ご参考になればと思います。
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