術奇門(術遁甲)・法奇門(法遁甲)と日本の奇門遁甲
大久保占い研究室の田中です。私が大変お世話になっている、東洋占術研究の大家・東海林秀樹先生が、術奇門(術遁甲)の講座をはじめるそうです。これは「呪術としての奇門遁甲」のことです。
日本では奇門遁甲は移動の方位術になっている
奇門遁甲といえば、日本では移動の方位術(どこそこの方向に移動すれば運気アップ的なもの)として使われていますが、実際は呪術や方術、卜占の術に近いものとして日本に伝わっており、中国では現在でもそういう用途で使われています。
呪術や方術としての奇門遁甲は「術奇門」「術遁甲」と呼ばれており、移動(兵法)としての奇門遁甲は法奇門(法遁甲)と呼ばれています。なお、この呼び方は人によって本当にマチマチです。術奇門と法奇門を逆に呼んでいる人もいます。
内藤文穏先生が書いた台湾の奇門遁甲
内藤文穏先生も昔の本で台湾の奇門遁甲について言及していますが、「風水で吉地を探して移動して、現地でどんな鳥が何羽飛んでいれば吉だ、といったようなことを確認するのに使う。バスツアーでお客さんを大挙して連れて行って当たっているところを見せたりしていた」といった内容でした。先述の東海林秀樹先生のセミナーでも、
「奇門遁甲とは、交渉などに用いる瞬間移動法や建物内での交渉を有利に進める位置取り、出門遁と呼ばれている移動活用法」
「時間と空間を開けて行なう先祖の供養法や神拝と呼んでいる異界とのコンタクト法、人の想念や悪霊を封じる方法」
と教えており、日本でよく行われている方位術の遁甲ではなく、方術や呪術としての遁甲、つまり術奇門(術遁甲)を教えることがよくわかります。
法力のない一般人でも奇門遁甲は使えるのか?
法力のない一般人にも奇門遁甲が使えるのか、という疑問ですが、奇門遁甲を教えている先生方の見解わ聞いてみたところ、訓練すればある程度使えるということのようです。
東海林秀樹先生と黒門先生の奇門遁甲講座
東海林秀樹先生が教えている奇門遁甲は、先生自身が台湾や大陸で身につけたものでしょうから、講義内容はとても筋の良いものだと推察します。関東圏在住で興味のある方は、またとない機会でしょう。
また黒門先生の黒門アカデミーでも、式神召喚のクラスで現代風にアレンジした術奇門を教えているそうです。
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