六星占術(運命星・宿命大殺界・大殺界・運命周期)の調べ方

著者・田中(あらいちゅー)の自画像田中(あらいちゅー), 馬主で大家で占い師田中(あらいちゅー) @araichuu Twitter

六星占術の調べ方と大殺界・宿命大殺界を理解しよう

六星占術の調べ方

細木数子さんが亡くなり、六星占術の宗家が細木かおりさんへと代替わりしました。

これからも宿命大殺界や大殺界をはじめとする、六星占術の世界は広がっていくことでしょう。

ところが、六星占術には学校や教室などが存在しないため、運命周期や宿命大殺界の調べ方を学ぶには、細木数子さんが残した古い本を探すしかないのです。

自分がどの運命星にあたるのかも、調べてみたところで表や自動計算で調べることが多く、理論や計算方法は本やネットに書かれていないこともあります。これでは理解できたとも、使いこなせているとも言えません。

そこでこのページでは、六星占術の仕組みと占い方、調べ方、そして大殺界や宿命大殺界の自動計算方法、大殺界や宿命大殺界の期間を陽転させる過ごし方などを解説していきます。

細木数子さんと六星占術の歴史

細木数子さんや六星占術という名前は知っていても、六星占術がどういう占いであるのか、だれがいつ考えたのかは知らない方も多いのではないかと思います。占いのやりかたを学ぶ前に、六星占術の由来を見ていきましょう。

本物の占い師による本物の鑑定を受けたい方は…

六星占術は何十年も使われている日本人に馴染んだ占術体系ですが、やはり精密な中国占星術や西洋占星術には劣るところがあります。六星占術や宿命大殺界のことが気になって仕方がない、本格的な占いを対面で受けたいという方は「占いサロンチャンス」へどうぞ。

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「占いサロンチャンス 高円寺本店」。占いを愛する皆様のための空間です。香港の片隅にあるようなビルで、水曜日だけひっそりと開いています。周易、タロット、占星術、霊感、手相マッサージなど、センスのあるプロの使い手が集まっています。

六星占術は細木数子さんの哲学を織り込んだ占い

六星占術(ろくせいせんじゅつ)は、細木数子さんという女性占い師が作り出した東洋占星術の一種です。

初出がどこなのかは議論がありますが、細木数子さんが1982年に出版した「六星占術による相性運入門」(ごま書房)が世に出る契機となりました。

そして1985年に出版された「運命を読む六星占術入門」(同)がベストセラーになり、一気に知名度を高めました。

六星占術のベースは四柱推命や算命学

六星占術は四柱推命や算命学といった中国占術をベースにしており、そこに細木数子さんの人生哲学や処世術、そして陽明学者の安岡正篤氏の思想が織り込まれていると考えられています。

0学との縁戚関係や、細木数子さんが若い頃に師事していた占い師さんとの愛憎というエピソードもあるのですが、六星占術を学ぶという目的から離れてしまうので、ルーツについてはこれくらいにしておきます。

細木数子さんの現在と評価

細木数子さん自体はテレビでの物言いが高圧的であったことから、死後の現在に至っても、人によって好き嫌いの分かれる人物です。

高額な鑑定料金やセミナーで荒稼ぎをしていたことから、批判を受けることも多かったと記憶しています。神楽坂に建つ細木数子さんの豪邸を見たことがある人も多いでしょう。

一方、若い人からはお金を取らなかったというエピソードや、細木数子さんからの寄付や発注で救われたという仏具屋さんの話を宗教界の方から聞いたこともあります。

我々が知っているのはテレビに出ている細木数子さんであって、本当の細木数子さんがどんな人物であったのかは、細木かおりさん以外にはわからないでしょう。

六星占術の占い方

六星占術の具体的な占い方としては、生年月日をもとに人間を土星人・金星人・火星人・天王星人・木星人・水星人・霊合星人の7種類(霊合星人は2つの星の傾向を併せ持つ特殊な星のため、単体の星として数えない人もいます)の運命星に分類し、それぞれの傾向や運勢の波を占っていきます。この運勢の波が大殺界や宿命大殺界と言われるものです。

小さな波は運命周期・大きな波が宿命大殺界

小さな(一年単位の)運勢の波は運命周期と呼ばれています。そして大きな(十年単位の)運勢の波が宿命大殺界です。

六星占術は性格判断と運勢リズムの把握に長けており、大殺界・宿命大殺界の時期に入ると警戒が必要になります。しかし、本人の努力で逆転的な開運を得ることも出来ます。これを陽転と呼びます。

六星占術における各運命星の本質や、運命周期ごとの運命については、以下のページをご参照ください。

各運命星の運命と相性

運命周期の意味と解説

毎年の細かな運勢に関しては、後継者である細木かおりさんの本をご覧ください。

六星占術と四柱推命の関係

有名な「宿命大殺界」は、四柱推命の大運という理論を流用して生まれたものです。また「大殺界」をはじめとする運命周期理論に関しては、四柱推命で用いられている「空亡」、そして「十二運」という理論から派生したと考えられています。

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六星占術と算命学の関係

先ほど述べた「空亡」は、算命学では天中殺、ゼロ学では0地点と呼ばれており、この地点を運命の最低期とする考え方が六星占術にも取り込まれています。この点からすると、六星占術は四柱推命を親として、算命学やゼロ学を兄弟にしているといったところでしょうか。

六星占術の根幹である空亡理論

それでは、六星占術の理論を勉強していきましょう。そのためには真っ先に、「空亡」という四柱推命の理論を勉強する必要があります。

先述のように、六星占術は四柱推命から「空亡」という理論を取り出して、独立させた占術だからです。

運命星(画像は「八字仙人」さんで出力したものです。以下同様)

具体的に言うと、天王星人・木星人・火星人などの運命星は空亡を計算することで算出されますし、大殺界や宿命大殺界の計算にも空亡を用います。そのため、空亡の計算を理解しなくては、六星占術を何一つ理解できないのです。

まずは干支について理解する

空亡を理解するためには、干支について理解する必要があります。干は契約書などに登場する「甲乙丙丁…」のことで、支は生まれ年を表現するときに使う「子丑寅卯辰巳…」のことです。この干と支を組み合わせたものを「干支」と呼ぶのです。

「干」は合計10種類あり、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」という並びになっています。甲からはじまって、癸に至るとその次は甲になります。つまり、癸→甲→乙と循環しています。

「支」は合計12種類あり、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」というお馴染みの配列です。これも干と同様に循環し、亥の次は子に戻り、次は丑になります。

六星占術の大元である四柱推命では、生年月日時を干支に変換して、命式と呼ばれる鑑定盤を作ります(六星占術でも、裏側でこのステップを踏んでいます)。具体的には、以下のような形になります。

四柱推命の命式のサンプル

生年月日を干支に変換する方法はきわめて簡単で、干支だけで書かれた「干支暦」というカレンダー(神社で売っているの暦の詳しい版だと思ってください)に、西暦何年の干支は何で、西暦何年何月の干支は何だと、全て書いてあります。

要するに、計算というよりはカレンダーに書かれていることをただ写しているだけです。例えば2000年1月1日、お昼の12時の生まれの人であれば、こんな風になります。

年の干支・己卯(2000年)
月の干支・丙子(1月)
日の干支・戊午(1日)
時の干支・戊午(昼12時)

「空亡」は年月日時に1つずつある

ここまでくればあと少しです。

年月日時の各干支には、「空亡」となる支が2つずつ割り当てられています。これは、空亡の早見表から簡単に算出することができます。

四柱推命では4つの空亡を全て使いますが、六星占術では日の干支の空亡のみ使います。これを「日の空亡」もしくは「日干支の空亡」と呼びます。この「日の空亡」が六星占術の土台になっています。

空亡の早見表

甲子|乙丑|丙寅|丁卯|戊辰|己巳|庚午|辛未|壬申|癸酉
→この列では酉に続く戌亥が余ったので「戌亥」空亡
甲戌|乙亥|丙子|丁丑|戊寅|己卯|庚辰|辛巳|壬午|癸未
→この列では未に続く申酉が余ったので「申酉」空亡
甲申|乙酉|丙戌|丁亥|戊子|己丑|庚寅|辛卯|壬辰|癸巳
→この列では巳に続く卯未が余ったので「午未」空亡
甲午|乙未|丙申|丁酉|戊戌|己亥|庚子|辛丑|壬寅|癸卯
→この列では卯に続く辰巳が余ったので「辰巳」空亡
甲辰|乙巳|丙午|丁未|戊申|己酉|庚戌|辛亥|壬子|癸丑
→この列では丑に続く寅卯が余ったので「寅卯」空
甲寅|乙卯|丙辰|丁巳|戊午|己未|庚申|辛酉|壬戌|癸亥
→この列では亥に続く子丑が余ったので「子丑」空亡

実際に「空亡」を算出する

それでは、空亡を出す練習をしてみましょう。

まずは、己卯年の空亡を出します。
「己卯」は二番目の列にありますので、空亡は申酉となります。

続いて、丙子日の空亡。
「丙子」も二番目の列にありますので、空亡は申酉となります。

もう一つ、戊午年の空亡。
「戊午」は一番下の列にありますので、空亡は子丑となります。この日の空亡を六星占術では使います。

最後に、戊午時の空亡。
「戊午」は一番下の列にありますので、空亡は子丑となります。

…というわけで、干支暦があれば干支と空亡を導き出すのはとても簡単なのです。ここまでくれば、運命星や宿命大殺界を自力で計算する一歩手前まで来ています。

最後に、先程の2000年1月1日、お昼の12時の生まれの人の干支と空亡を図でまとめておきましう。

年の干支・己卯(2000年)・申酉空亡
月の干支・丙子(1月)子・申酉空亡
日の干支・戊午(1日)・子丑空亡
時の干支・戊午(昼12時)・子丑空亡

四柱推命では空亡を使わないって本当?

四柱推命を学ぶ人は六星占術をバカにしがちなのですが、これは現代の四柱推命では、空亡を重視しなくなったところから来ています。

前掲の早見表を見ると、空亡は干支の余りと言っても、余った分は次の列の先頭に持ち越されているだけなのが解ると思います。したがって空にもなっていなければ、亡くなってもいません。この点から四柱推命研究家の武田考玄氏などは、1980年代ごろから空亡の存在や効果そのものを否定していました。武田氏は当時大流行していた「天中殺」も、空亡と同じ理論で導き出されているため、存在や効果を否定していました。

こうして空亡の存在価値が低下する一方で、細木数子さんがテレビに登場して六星占術が大ブームとなり、四柱推命の研究家は六星占術をさらに軽視する…という悪循環がはじまりました。しかし2020年代では、空亡にもある程度の意義や効果があるとする説が強くなっていますし、台湾や香港の占い師は昔から変わらず空亡を重視しています。

命式内(生年月日時の干支)に空亡があるだけで悪いという人もあれば、命式内でバランスの悪い部分に空亡があると、その悪さをうち消してくれるという人もいます。結局のところ、これといって決まった統一見解はないようです。

六星占術は四柱推命の理論から生まれたものですが、あくまで四柱推命とは別個の占いなので、占い自体に優劣をつけるのではなく、占い師の腕前に優劣をつけるべきだと思います。

運命星とは?

運命星とは、日の空亡をもとにして、みなさんの運勢や性格を7種類に分類したものです。実際に、みなさんの運命星を計算していきましょう。まずは手順をご紹介します。

  1. 万年暦で生年月日を干支に置き換えます。
  2. 日の干支を調べます。
  3. 前掲の表から日の干支に対応する空亡を求めます。
  4. 空亡に対応する運命星を下記の表から求めます。

難しいように見えますが、面倒臭いのは万年暦で日の干支を調べる部分くらいで、四柱推命の自動計算サイトを使えば、1分もかからないと思います。万年暦が手元にない方は、以下の宿命大殺界を自動計算するページを参考にしてください。

宿命大殺界・大殺界を無料で自動計算する調べ方
宿命大殺界と大殺界を無料で自動計算する方法です。四柱推命の自動計算を利用します。自分の干支と運命周期がわかれば、2023年の運勢だけでなく、相性を占うこともできます。また宿命大殺界・大殺界に該当した場合の過ごし方も紹介します。

例題で運命星を調べてみよう

それでは、運命星算出の例題をやってみましょう。1958年2月24日・昼12時生まれという生年月日時を、まず干支暦を使って干支に置き換えていきます。

生まれた年・戊戌
生まれた月・甲寅
生まれた日・壬申
生まれた時・丙午

生まれた日は壬申です。壬申の空亡は、戌亥です。従って生まれた日の空亡は「戌亥」となります。

生まれた年・戊戌
生まれた月・甲寅
生まれた日・壬申→戌亥が空亡
生まれた時・丙午

続いて、以下の早見表を使って日干支の空亡から運命星を調べます。

日の空亡と運命星の早見表

  • 日の干支から出した空亡が戌亥だと…土星人
  • 日の干支から出した空亡が申酉だと…金星人
  • 日の干支から出した空亡が午未だと…火星人
  • 日の干支から出した空亡が辰巳だと…天王星人
  • 日の干支から出した空亡が寅卯だと…木星人
  • 日の干支から出した空亡が子丑だと…水星人
  • 霊合星人(後述の条件にあてはまる人は元が何星人であっても霊合星人となる)

例題をいくつかやってみよう

先程の例では、生まれた日が壬申なので空亡が戌亥、戌亥空亡の人は土星人だ、ということになります。

例題をもうひとつやってみましよう。生まれた日が「己未」にあたるなら、空亡早見表から「甲寅~癸亥」までの列は「子丑」が空亡だとわかります。上の早見表を見ると、子丑が空亡の人は水星人です。

もう一例やってみましょう。また別の人がいたとして、生まれた日が「辛卯」にあたるなら、空亡早見表から「甲申~癸巳」までの列は「子丑」が空亡だとわかります。上の早見表を見ると、子丑が空亡の人は水星人です。

プラスマイナスのチェックをする

最後に、プラスとマイナスのチェック、霊合星人に該当するかのチェックをしましょう。

六星占術では、同じ星の生まれでも、プラスかマイナスかで作用が異なるとしています。これは四柱推命には同一のロジックはなく、おそらく陰陽五行説の理論から来ているものと思われますが、細木数子さんのオリジナルだと思われます。

この計算方法は単純です。万年暦を使って、生まれた生年月日時を干支に置き換え、「年支」の部分が「陽支」と呼ばれる「子寅辰午申戌」であるならプラス、「陰支」と呼ばれる「丑卯巳未酉亥」であるならマイナスになるだけです。面倒であれば、以下の早見表をご覧ください。

例題をやってみましょう。

運命星

この例だと、年の干支は「甲寅」となっています。従ってこの人は「プラス」の人です。日柱の空亡にもマルがついていますが、これは後で霊合星人の判定をするのに必要なためで、メモっておきましょう。

プラスとマイナスの早見表

  • プラス…年支が「子寅辰午申戌」
  • マイナス…年支が「丑卯巳未酉亥」
運命星がプラス・マイナスであった場合の特徴と宿命大殺界の過ごし方

霊合星人のチェックをする

先程の早見表にも書いてありましたが、実は霊合星人だけ他の運命星とは出し方が異なるのです。ここが細木数子さんのオリジナルである六星占術と、その母体である四柱推命とで、もっとも違う部分です。従ってプラスとマイナス、霊合星人の存在こそが、六星占術の秘伝だと言えそうです。

それでは自分が「霊合星人」に当てはまるのかどうか、具体的なロジックを見て行きましょう。こちらも超シンプルで、生まれた年の干支の支が、自分の日干支から見て空亡に当たる人は霊合星人となります。そして霊合星人も、プラスとマイナスでまた陰陽に別れています。早見表がありますので、よくわからない人はこれを使ってください。

霊合星人の早見表

  • 土星人(+)で戌年生まれの人
  • 土星人(-)で亥年生まれの人
  • 金星人(+)で申年生まれの人
  • 金星人(-)で酉年生まれの人
  • 火星人(+)で午年生まれの人
  • 火星人(-)で未年生まれの人
  • 天王星人(+)で辰年生まれの人
  • 天王星人(-)で巳年生まれの人
  • 木星人(+)で寅年生まれの人
  • 木星人(-)で卯年生まれの人
  • 水星人(+)で子年生まれの人
  • 水星人(-)で丑年生まれの人
霊合星人はあとになって登場した理論

ちなみに「霊合星人」は六星占術が登場した時点では存在しませんでした。昭和61年に発刊された細木数子さんの著書「宿命から立命へ 大殺界の乗り切り方」には、まだ記述がありません。昭和末期~平成期になって登場したものです。

霊合星人には六星占術と先祖供養の秘密が詰まっている

ところで、細木数子さんはどうして年支を取り上げて霊合星人を判定することにしたのでしょうか。日支はもう使っているので使えないのはわかるのですが、別に月支でもよかったのではないでしょうか?

個人的な推測で言わせていただければ、ここは四柱推命の理論から来ていると思います。四柱推命では、生まれた年の干支は両親や家庭環境、そしてご先祖様を表すものです。細木数子さんは開運法として、祖先の墓参りを強く推奨していました。祖先といえば年干支なので、霊合星人には祖先の遺徳が関わっていると考えられます。

細木数子さんだけではなく、神職さんや僧侶のみなさんも先祖供養を強く推奨されており、なかには金運アップと関係があるという人もいます。細木数子さんの占いというのは、もしかすると「占いをもとにして善行を積ませ、生き方を変えること運が良くなる」という、ある意味仏教的な方便的なのかもしれません。そう考えると、シンプルな理論のなかに奥深い思想が見えてきます。

自分の運命星の運勢を鑑定してみよう

運命星の出し方は、以上でおわかりいただけたかと思います。一度、ご自身の運命星を調べて、運勢と性格がどういったものであるか、以下のページと比べてみてください。

各運命星の運命と相性

宿命大殺界とは?

六星占術には一年単位の運勢を見る「運命周期」という鑑定法がありますが(一番ややこしいので一番最後に解説します)、10年周期の運勢を見る「宿命大殺界」という鑑定法もあります。この宿命大殺界は10年+10年で20年も連続して続きます。人生の中でも警戒すべき20年間であると言われています。

宿命大殺界の計算

宿命大殺界の自動計算での調べ方

宿命大殺界は計算方法がやや難しく(四柱推命の難しい理論を使うため)、自動計算サービスを利用して調べたほうが良いでしょう。自動計算での宿命大殺界の調べ方を以下にまとめておきましたので、ご自身の宿命大殺界を調べてみてください。

宿命大殺界・大殺界を無料で自動計算する調べ方
宿命大殺界と大殺界を無料で自動計算する方法です。四柱推命の自動計算を利用します。自分の干支と運命周期がわかれば、2023年の運勢だけでなく、相性を占うこともできます。また宿命大殺界・大殺界に該当した場合の過ごし方も紹介します。

宿命大殺界よりも大殺界を重視するべき

四柱推命で毎年の運気を見るためには「年運」というものを鑑定します。この年運と一部共通する理論で導き出されたのか六星占術の運命周期で、一般的に陰影、減退、大殺界などとと言われているものです。

四柱推命では大運はゆるやかで広範囲な効果、年運は切れ味鋭いピンポイントな効果が出ると言われており、あくまで占い師としての私見ではありますが、六星占術でも宿命大殺界より大殺界のほうが具体的な影響が大きく、重視すべきであると考えています。

大殺界と宿命大殺界が重なった場合については、こちらのページに詳しくまとめておきましたので、あわせてご参考ください。

大殺界と宿命大殺界が重なると何が起こる?
六星占術の根幹とも言える大殺界と宿命大殺界ですが、この2つが重なる時期というのが存在します。その時期に何が起こるのか、どう過ごすべきかを、プロ占い師の視点から解説します。

宿命大殺界を吉に変化させる「陽転」とは?

宿命大殺界や大殺界を吉に変化させる「陽転」についてもお話しましょう。六星占術は個人の潜在的な運気や傾向を見るのに長けた占いです。そのため宿命大殺界や大殺界でなにか悪いことが起こるとしても、他動的なことより自動的なこと、顕在的なものより潜在的なもののほうが当たりやすいようです(占い師としての私見です)。

六星占術における吉凶は自動的・潜在的なものであるというのは非常に大切な概念で、なぜなら自動的な凶であれば起こさないことができるし、潜在的な凶であれば顕在化させないことができるからです。

例えば「交通事故で亡くなる」と鑑定されたとします。どうして交通事故に合うのかというと、六星占術は自動的・潜在的な占いなので、「あなたに車が突っ込んでくる」のではなく「あなたが車が突っ込んでくる場所に居合わせてしまった」からだと考えます。これは善悪の問題ではなく、日陰の道が好きであるとか、下り坂より上り坂が好きであるとか、本人の本質が反映されてその場所に居合わせてしまうのです。

従って自動的な凶を起こさないようにするには、自分の好みは我慢して交通ルールや周囲の環境を重視しながら歩けばよいですし、潜在的な凶を防ぐのであれば、そもそも外に出なければよいのです。外に出るなというのは暴論ですが、車で事故を起こすと言われたので車は運転しない、なるべく電車で通勤する、というくらいなら可能でしょう。このように、占いをもとに凶のリスクを下げる対処法があるので。

こうして運命の凸凹をならしていくと、そのうち幸福体質、開運体質になっていきます。宿命大殺界や大殺界のなかにも運気が好調な時期がありますから、開運体質な人はこの時期に宿命大殺界や大殺界を凌ぐほどの吉を手に入れると考えられます。

こうした一連の開運を、細木数子さんのファンのみなさんは「陽転」と言っていますが、同じような概念が他の東洋系の占いにもあるので、占い師としては非常に納得がいきます。

細木数子さんがご先祖の墓参りをつねに勧めるのは、墓参り自体にスピリチュアル的なパワーがあるというのもありますが、先祖供養という自制の最たるものを行うことで、開運体質になって、不運を陽転させてほしいという思いがあるのではないでしょうか?

宿命大殺界・大殺界の過ごし方と陽転の方法【2025年対応】
宿命大殺界はおおむね20年間もあり(まったくない人や10年の人もいます)、大殺界も3年間続きます。この間の過ごし方と、陽転と言われる運勢転換の秘法について解説します。

宿命大殺界の過ごし方・陽転のさせ方について、個別解説するページを作りました。あわせて、ご覧ください。

宿命大殺界について詳しく知りたい方は…

宿命大殺界とは?【2025年対応】
宿命大殺界とは、細木数子さん(細木かおりさん)の六星占術のなかで、不調期と言われる20年間のことです。なかには宿命大殺界がない人や、始めよりも終わるときに問題の起こる人がいます。このページでは宿命大殺界についての基礎知識、自動計算の方法、今が宿命大殺界にあたる人への注意点をお伝えします。

宿命大殺界の20年間に起こることや、過ごし方についてまとめた「宿命大殺界とは」というページをご用意しましたので、宿命大殺界について詳しく知りたい方は、こちらもご参照ください。

運命周期と大殺界とは?

最後は運命周期と大殺界についてです。細木数子さんの創作物としてもっとも有名なものが大殺界でしょう。この大殺界というのは、毎年の運命をあらわす「運命周期」のうち、トラブルの起こりやすい、運勢のふさがりやすい連続した三年間のことを指しています。

運命周期には12種類がある

運命周期には12種類があります。種子・緑生・立花・健弱・達成・乱気・再会・財成・安定・陰影・停止・減退と言われるもので、陰影・停止・減退が大殺界、健弱が小殺界、乱気が中殺界となります。

運命周期の意味と解説

運命周期の調べ方

それでは、運命周期の調べ方を説明します。運命を知りたい年の干支が「日柱の空亡」にあたる場合、その年は「陰影」もしくは「停止」という運命周期になります。そこから毎年、順番通りにグルグル回っていくだけです。そして繰り返しになりますが、この2つの空亡を含む、陰影から減退までの3年間を「大殺界」と呼んでいます。

運命周期や大殺界の調べ方はこれだけです。12マスのうち3つが凶、というレールを延々と回っているので、一見簡単な占いのように見えますが、この解釈に細木数子さんの考えが入っているため、占いとしての厚みが出ています。

大殺界にはどういうことが起こる?

宿命大殺界の「陽転」の項目でお話しましたが、私は六星占術を自動的・潜在的なトラブルを見るのに長けた方法だと考えています。これは逆に言えば、運命は自分の努力で好転させられるということでもあります。

大殺界は「何をやっても失敗する」「次から次へとトラブルが舞い込む」という意味だと言われていますが、であれば「なるべく大人しくして失敗する機会を減らす」「トラブルの種になりそうな仕事は断る」「問題の起こっている人間関係を整理する」などの対処法が考えられます。凶を抑え、吉を伸ばすことで、大殺界も陽転できると私は考えています。その際に運命星や運命周期の意味を考えて、陽転のために何をどうするか決めていくというわけです。

六星占術で相性を占う方法

細木数子さんの六星占術では、相性には二種類があります。ずっと変わらない固定的な相性のことを地運と呼び、毎年良くなったり悪くなったりする、相性の移り変わりを天運、もしくは相性運と呼んでいます。

六星占術で相性を占う方法【2025年対応】
六星占術では、ずっと変わらない固定的な相性のことを地運と呼び、相性の状態が毎年変化していくことを天運、もしくは相性運と呼んでいます。このページでは、六星占術で相性と相性運を占う方法をわかりやすくご紹介します。

それぞれの鑑定法については上のページをご覧ください。

【まとめ】占い師から見た細木数子さんと六星占術

以上、駆け足ではありますが、六星占術の成り立ちと理論についてご紹介しました。また大殺界や宿命大殺界について、その効果や影響をご理解いただけたかと思います。

細木数子さんはテレビでの印象が強いことから、六星占術と合わせて批判されることが多い人生でした。引退後の現在でも、強い口調で避難する人がいます。しかし六星占術のルーツには四柱推命の理論が入っており、そこに細木数子さんの人生訓が埋め込まれていることは、ご理解いただけたかと思います。

一人の占い師としては、六星占術をメインにして鑑定することはありませんが、「占いを通じて人生訓を学び取るもの」として、一定の敬意を払っています。六星占術は、細木数子さんがみなさんに残した、開運のメッセージなのだと思います。

ここを鑑定者(あなた自身)の人生経験と霊感、そして言葉でどう肉付けできるかが、六星占術を単なるおみくじにするか、人生を変える占いにするかの分かれ道なのだと言えるでしょう。

ですから、「宿命大殺界だからもう人生はおしまいだ」「大殺界だから3年間は何も出来ない」と、気にしすぎてもいけないのです。占いで人生が行き詰まってしまうのは、細木数子さんや細木かおりさんの本意でもないと思います。正しく学び、しっかり使って、開運へたどり着いてください。占いに振り回されるのではなく、六星占術を活用してより良く生きていくことが、細木数子さんの本意です。

六星占術と大殺界・宿命大殺界について学ぼう

運命星を使いこなし、大殺界・宿命大殺界を陽転させ、吉運を活かし切るために、六星占術とは何かを学んでみませんか。

六星占術・大殺界・宿命大殺界について

六星占術の仕組み、大殺界・宿命大殺界の意味など、基礎的な学習は「六星占術の仕組み―大殺界・宿命大殺界とは?」からどうぞ。

https://www.senjutsu.jp/labo_6sei

六星占術における相性と、毎年の相性運の占い方についてはこちらから。

六星占術で相性を占う方法【2025年対応】
六星占術では、ずっと変わらない固定的な相性のことを地運と呼び、相性の状態が毎年変化していくことを天運、もしくは相性運と呼んでいます。このページでは、六星占術で相性と相性運を占う方法をわかりやすくご紹介します。

運命星の自動計算での調べ方

天王星人を含む個人の運命星、大殺界や宿命大殺界を自動計算したい方に、その調べ方をまとめておきました。以下の六星占術【宿命大殺界・大殺界】自動計算での調べ方からどうぞ。

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各運命星の本質や運命周期ごとの運命

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各運命星の運命と相性

運命周期の意味と解説

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大殺界と宿命大殺界が重なると何が起こる?

大殺界と宿命大殺界が重なる時は運勢的に要注意だと言えます。それぞれの効果の違いや重複した場合の作用について解説します。

大殺界と宿命大殺界が重なると何が起こる?
六星占術の根幹とも言える大殺界と宿命大殺界ですが、この2つが重なる時期というのが存在します。その時期に何が起こるのか、どう過ごすべきかを、プロ占い師の視点から解説します。
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