田中(あらいちゅー), 馬主で大家で占い師
占い推薦書籍・占い師になるために読むべき本
占い師になるにはどの本で勉強すればいい?
占い師になるには、どんな本で勉強すれば良いのでしょうか。
こちらのページでは、四柱推命や紫微斗数、風水など、大久保占い研究室室長・田中が占術ごとに選んだ、信頼できる東洋占術の本をご紹介します。
- 占い師になるにはどの本で勉強すればいい?
- 易占い(周易)の本
- 断易・五行易の本
- 宿曜占星術(宿曜術)占いの本
- 人相占いの本
- 四柱推命占いの本
- 四柱推命の謎と真実(波木星龍/八幡書店)
- 「はじめてでもよくわかる!四柱推命」(富永祥玲著・大石眞行/説話社)
- 「お悩み解決! 子平舘の四柱推命講話」(祐生奈々著)
- 四柱推命 (エッセンスシリーズ)(照葉桜子・東海林秀樹・瀬名瑞希/東洋書院)
- 未来予知学としての四柱推命入門(武田考玄/秀央社)
- 子平推命基礎大全(梁湘潤・田中要一郎訳)
- 四柱推命十干秘解(佐藤六龍/香草社)
- 子平学四柱推命法深書(平岡滴宝/自費出版)
- 神峰通考 干支体象詩(平岡滴宝/自費出版)
- 新訳滴天髄(平岡滴宝/自費出版)
- あなたの運命のすべて(平岡咲子/自費出版)
- 緒方泰州全集7 滴天髄輯要(緒方泰州/中尾書店)
- 四柱推命術本義(横井伯典)
- 四柱推命は中国にあり(陳晃華/リベール出版)
- 子平の研究・実占編(阿藤秀夫・御子神龍二/自費出版)
- 四柱推命 暦と運命学の科学的アプローチ(松倉考宗/ラッセル社)
- 紫微斗数占いの本
- 奇門遁甲占いの本
- 六壬神課占いの本
- 風水占いの本
- タロット占いの本
- 西洋占星術の本
- 占い全般の参考になる本
- 占い関連の珍本・奇本
- 占い本の専門書店
- 占い師になるには?
易占い(周易)の本
ひとくちに易と言っても、日本では周易と五行易(断易)に大別されています。
それぞれ、まったく別の占いです。どちらも魅力的なのですが、初心者がまず始めるべきは「周易」のほうでしょう。
占いとして使いやすいのは断易ですが、周易には他の東洋占術の基礎となる概念が多数含まれており、ここから勉強を始めたほうが効率的だからです。
周易についてもう少し詳しく説明すると、筮竹と呼ばれる竹の棒を使って卦を導き出し、易経と言われる書物の中から、出た卦に対応する箇所を抜き出して、そこに書いてあるお告げを読んで占う、という占いです。時代劇などに出てくる易者さんがやっているアレになります。
易占入門(宇沢周峰/虹有社)
易占の入門書の決定版です。易占いとはどういうものか、どういう道具を使うか、道具の使い方はどうか、出てきた卦をどう解釈するかなど、大変わかりやすく解説されています。
不思議なことに、易の入門書は難解すぎるものと簡略化されすぎたものに二分されており、この本のようにバランスが取れた入門書は極めて少ないのです。当分のうちは、これを使ってあれこれ占いまくるところから始めてください。ここから先は、流派を意識する必要が出てきます。
また特徴として、周易の具体的な占い方を写真入りで解説してくれている点が貴重だと思いました。こういう本は意外と少ないのです。
易入門―正しい易占いの要領(柳下尚範/虹有社)
1977年と古い本ですが、加藤大岳先生の大岳易を受け継いでおられる柳下尚範先生が記した入門書です。
次にご説明する「易・占法の秘伝」(柳下尚範/国書刊行会)が必携と言っても良い本なので、この本から易に入門するのも大変よいルートだと思います。
易・占法の秘伝(柳下尚範/国書刊行会)
昭和の易聖と言われた加藤大岳先生の易を、現代的に再構成したテクニック集です。
加藤大岳先生の名著「易学大講座」は昭和初期に書かれた(口述を弟子たちがまとめた)ものですが、加藤大岳先生や門人たちの研究はその後も続いており、長い長い時間を経て、昭和、平成と進歩を続けてきました。
ところが、この進歩した部分を説明する本が今まではなかったのです。この本のおかげで、大岳易が一気に現代化したと言えます。元々は柳下尚範先生が門下生に配っていた私家版で、絶版になってからは国会図書館で読むしかありませんでした。嬉しいことに、現在は東洋書院から再販されています。
筮竹・筮筒・ケロク器
筮竹をはじめとする易占いグッズには多数の種類があり、基本的に筮竹・筮筒(筮竹立て)・算木(出た卦を記録する道具)・ケロク器(筮竹受け)の4点が必要とされています。
個人的には東急ハンズの竹ひごと、百均のコップだけでも十分に鑑定できると思います。とはいえ、きちんとした道具を使って、精神集中して占うに越したことはありません。
趣味としてもっと極めたい、プロの占い師を目指したいというなら、ぜひ本物の筮竹・筮筒にチャレンジしていただきたいです。
予算に制限があるのであれば、まずはベーシックな大きさの筮竹と算木を買って、底の深いコップを筮筒のかわりに、あとは風呂敷や手ぬぐいをケロク器の代わりにすれば問題ないでしょう。
算木は予算がないなら、メモ帳に鉛筆で書いても全く問題ありません。
断易・五行易の本
断易(五行易)は、筮竹やサイコロで卦を立てるところまでは周易と同じなのですが、易経をひもときません。
得られた易卦に十二支や六獣・六神と呼ばれる神様の名前を割り振って、それぞれの力関係を調べることで占ってゆきます。
断易の教科書(丹羽智保/東洋書院)
おそらく現時点で、日本最高の断易の入門書だろうと思います。なんといっても「断易の教科書」と銘打つだけあって、学びやすさが徹底的に追求されています。
自分(大久保占い研究室・田中)も本創りに少しだけ参加させていただいたので、詳細は別ページにまとめておきました。
上巻は基礎的な技法、下巻は用神の選定実例と占例集です。
断易は占例があるとないとでは理解に差がつくと思います。本気でひとつの占いをマスターしたいと思う方は、ぜひ、あわせてぽちってください。
吉凶と時期がハッキリわかる 断易(雨宮零・大石眞行/説話社)
日本一の断易家は、と言われれば大石真行先生が思い当たるのですが、残念ながら断易の書籍を出しておられません。
しかしお弟子さんの雨宮零先生(最近シーシャ屋の経営が忙しいようで、鑑定はやってくれないのですが、実力ある先生です)が説話社から入門書を出版されました。とても良い出来なので、断易に興味のある方は手にとってみてください。
断易・周易で使う立筮具
断易・周易で使う立筮の道具についてもいくつかご紹介します。詳しくは「断易とは」のページをご覧ください。
易占い用のサイコロ
易占い用のサイコロを使って立卦する方向けです。
神蓍(サイコロ箱)
八面体のサイコロ6つを一気に振れるようにする道具です。神蓍やサイコロ箱と言われています。
筮竹
時代劇などでよく見る、筮竹を使う方法もあります。
古銭(コイン)と亀の甲羅
台湾ではこれで断易をする人が多いようです。
宿曜占星術(宿曜術)占いの本
宿曜占星術はインド由来の占星術で、現在ではほぼ日本でのみ行われている、仏教色の強い占いです。
宿(とりあえずは十二星座のハウスのようなものだと思ってください)の算出が簡単で、生まれた時間がわからなくても鑑定できる、性格をとても当てやすい、相性診断も簡単で切れ味鋭い、毎年の運勢なども鑑定できる、という、簡便でオールマイティーなところが特徴です。
宿曜占星術には27宿派と28宿派それぞれの本がある
注意が必要な点として、宿曜術には宿を27個使う流派と、28個使う流派があることです。
説明が複雑になるので大まかにまとめてしまいますが、27個を使う流派は古来のインド的であり、28個使う流派は中国仏教の営業を受けた中国式されていると言えます。
その優劣を論じるつもりはありませんが、「三九の秘法」という相性判断の秘伝を学ぶ際に、宿を27個を使う流派のほうがロジックを理解しやすいと思います(3×9=27ということです)。
そういった理由から、ここでは27個を使う流派の本のみご紹介します。
宿曜占法―密教占星術(上住節子/大蔵出版)
宿曜占星術をはじめるならこれしかない、という入門書です。
宿曜占星術の由来、使い方、効き目、星の意味、鑑定法、開運法、そして仏教における位置づけまで、必要な情報はほぼ網羅されています。
おかしな入門書を2冊買うより、だまってこれを1冊買ってください。
万年暦で生年月日を旧暦に変換する必要がある
先程ご紹介した「宿曜占法―密教占星術」を実際に使うには、生年月日を旧暦の日付に変換する必要があります。
しかし、この本に暦は附属していません。旧暦を算出するインターネットの無料サービスを使うか、市販の万年暦を買うのが良いと思います。
宿曜占法〈2〉―密教の星占い(上住節子著/大蔵出版)
「宿曜占法―密教占星術」の続編です。こちらは「相性診断と開運法」にフォーカスして宿曜術を掘り下げています。
これがなくても鑑定することはできますが、使っていくうちに各宿の性格や、相性の良し悪しが頭の中に入っていくようになりますし、相性判断の際の参考になりますから、余裕があればぜひおすすめしたい本です。
宿曜占法〈1〉と宿曜占法〈2〉をマスターすると、相性を見てほしい、性格を知りたい、開運したいというお客様のリクエストに、ほぼ問題なく答えることが出来るでしょう。
宿曜と法華経―宿曜占法開運法(上住節子著/大蔵出版)
宿曜術と法華経を組み合わせて開運をはかる、という本です。基本的には星宿に合った法華経を読誦するという内容なのですが、「どうしてこの経を読むべきなのか」という理由が大変勉強になります。
欠点を補い、長所を伸ばす実践的な宿曜術の本だと言えます。宿曜術は上住節子先生の本で入門する方が多いと思いますが、プロの占い師も、そうでない人も、ぜひとも手にとってほしい一冊です。
密教宿曜占星術 36種の星獣が、あなたの運を拓く(羽田守快/学研)
ご高名な羽田守快師(天台寺門宗「金翅鳥院」住職)の著作もご紹介しておきます。師の著作は高騰しているものが多いのですが、こちらは廉価なエルブックスシリーズで、Kindle版もあるので求めやすいと思います。
密教占星術大全(羽田守快/学研)
こちらはかなり高騰してしまっているので、古書店や図書館で探したほうがよいかもしれません。
実占宿曜経 秘密瑜伽占星法(羽田守快/青山社)
こちらも10万円を超える価格に高騰してしまっているので、古書店や図書館で探したほうがよいと思います。うちの本棚にもありますが、10万円だと思うと怖くて読めませんね。宮、門などを繰ることができる、便利な占星盤が付属しています。
人相占いの本
人相術には色々な流派がありますが、乱暴に言ってしまえは中国系(麻衣相法・神相全編)と、日本で独自に発展した日本系の2系統があります。我々は日本に生きる日本人ですから、やはり日本の人相書から学び始めたほうがよいでしょう。
人生を豊かにする人相術(天童春樹著)
人相学の本はスタンダードと呼べるものが長らくありませんでした。この本は私の人相の師匠である、香港の陳俊龍先生も推薦しており、「大きなところから小さく見る」という、人相学習の手順に沿っているところが素晴らしいと激賞されていました。
南北相法―現代訳(水野南北著)
日本の人相学は水野南北によって、江戸時代に一旦の完成を見たと言えます。その水野南北流の人相学を弟子たちがまとめた本です。
水野南北の口述を編集したような本なので、難解・雑多な印象は拭えませんが、指や指紋の見方など、現代日本でも使えるテクニックが散りばめられており、飛ばし読みするだけでも買う価値があるでしょう。
人相学大全(石本有孚/新人物往来社)
人相法の本はとっつきにくいものが多いのですが、この2冊はスイスイ読めると思います。コラム等も充実しており、読み物としても面白いです。
三百例実占秘伝大完(尾栄大寛/日光堂)
人相と墨相(依頼者に「一」の字を紙に書いてもらい判断する相術)、そして易の実占例を集めた本です。占例ごとに「どうしてそう解釈したか」というコメントがついており、大変勉強になります。
プロの易者さんの実占記録のためか、性病から家の増改築まで、占いの内容が多岐に渡っているのが特徴です。昭和41年ですが、内容的には戦前戦中のエピソードが多いです。石本有孚先生や紀藤先生なども登場します。古書以外では入手不可能だと思いますが、興味のある方は読んでみてください。
顔占い―運が開ける人相術(やすこ/幻冬舎ルネッサンス)
広島の人相家・やすこ先生がホームページの内容をまとめて出版した本です。形から気色まで、実地の経験に基づいたものが絵入り、写真入りで大変詳しく、優しく解説されています。
人相の入門編から中級編の本ということで、これ一冊マスターすれば色々と見られるのではないでしょうか。
流年法に関する記述が少し弱いような気がしますが、これだけの良心的な内容であれば、文句をつけるようなものではありません。
残念ながら出版後にやすこ先生と幻冬舎さんで折り合いがとれなかったらしく、新本では手に入りません。中古品であれば3000円ほどで手に入るので、市場にあるうちに買っておくのがよいと思います。
四柱推命占いの本
占いの王様、四柱推命の本です。四柱推命は中国式と日本式に大別されますが、日本式は現代型と旧来型にまた別れています。
この項目では中国式と現代日本式を中心にご紹介します。日本式と中国式の四柱推命の違いは「中国式四柱推命と日本式四柱推命の違い―日本式はさらに2つに分かれる」をどうぞ。
四柱推命の謎と真実(波木星龍/八幡書店)
北海道の巨人・波木星龍先生が四柱推命の謎(具体的に言うと流派ごとに言われている根拠のない特殊ルール)に切り込んだ一冊です。
四柱推命を勉強していると「そもそもこれはどうしてこうなっているのだろう」と悩むことや、「この手法は本当に使い物になるのだろうか」疑い始めることが多くなると思います。
この「四柱推命の謎と真実」は、格局、用神、神殺など、中級者のみなさんが自身をなくしがちなところにフォーカスして、古典を引きつつ、並木先生らしいすっきりと整理された理論体系の四柱推命を提示しています。
ただ、そういった本ですので、この本で四柱推命に入門できるというわけではありません。このあたりは、ご注意ください。
「はじめてでもよくわかる!四柱推命」(富永祥玲著・大石眞行/説話社)
監修の大石眞行先生に贈呈本をいただいたきました。もらったから言うわけではないのですが、これは間違いなく、お宝本です。お買い得です。新書版サイズで税込み1080円、という大変お手軽な本なのですが、命式の立て方から格の取り方、身強身弱の出し方など、しっかり解りやすく書かれています。
大石眞行先生が教室で教えている四柱推命の基礎やロジック(方局や合化など)を体系立てて学べます。これだけで元が取れるどころか、かなりのお釣りが来るでしょう。行運の鑑定についてハッキリ書かれているのも、入門書としては大変珍しいところです。
惜しむらくは具体的な鑑定テクニックの部分と、ロジックの基礎となる理論部分についての言及が少ない点ですが、これはさすがにこのページ数では無理で、富永先生や大石先生の専門書を待てということでしょう。
四柱推命は「つまみ喰い」が難しい占いだと個人的に思っているので、上級者の方には取り入れられる部分が少ないかもしれません。しかし、私のような初級~中級者であれば、四柱推命のフレームワークとして、まず手に取ってみる、自分の勉強と比べてみる、というやり方で、確実にこれからの血肉になるのではないでしょうか。
「お悩み解決! 子平舘の四柱推命講話」(祐生奈々著)
関西在住の占術家・祐生奈々先生の実体験から「神殺推命や通変星推命は当たらない」「周りを見渡したらそんなんばっかりやんけ」「ウチではこういうふうにやってるで」という流れで、子平舘(梅川泰輝先生が主宰する泰山流の占い教室)の四柱推命をサラリとご紹介するという流れになっています。
専門書というより学習の手引書で、四柱推命を勉強して3ヶ月くらいの人に読んでほしい本だと思います。決して神殺推命や通変星推命を馬鹿にするわけではないのですが(ぞれぞれ活きる局面もあると思います)、今やっている四柱推命を学び続けてよいか、行き詰まった時にどうすればよいか、という指針になる本だと思います。
四柱推命 (エッセンスシリーズ)(照葉桜子・東海林秀樹・瀬名瑞希/東洋書院)
あまり目立たないのですが、四柱推命の超がつく良書です。著者の照葉桜子先生、瀬名瑞希先生は東海林秀樹先生のもとで占いを学ばれていますから、台湾のエッセンスが強い東海林秀樹先生流の四柱推命の本だと解していただいてよいと思います。
基本的な命式の立て方や、かんたんな行運判定ができるようになって、どうにも当たらない、力量計算はこれでよいのか、合や冲などの処理はこれで良いのかと迷ったら手にとってほしい一冊です。「エッセンス」という名の通り、すぐにお役に立てるかと思います。このシリーズが続刊していないのが残念です。
未来予知学としての四柱推命入門(武田考玄/秀央社)
2000年の大晦日にお亡くなりになられた、武田考玄先生の本です。いろいろと賛否両論が激しい人で、この本もお薦めすると各方面から噛みつかれそうなのですが、一般書店で気軽に手に入る占いの本では出色の出来だと思います。
ただし、このシリーズの奇門遁甲本はかなり特殊なため、武田流を研究したいという人以外にはおすすめできません。
子平推命基礎大全(梁湘潤・田中要一郎訳)
なかなか新刊の出ない四柱推命本のなかでは、久々にお買い得と思える一冊です。台湾や香港で使われている生々しい四柱推命を、スッキリと整理して勉強することができます。日本の「つるん」とした四柱推命とは違って、神殺や十二神もキッチリ出して、きめ細かく鑑定を進めていきます。
そのため、使いやすく当てやすい、験のある四柱推命本になっています。特に神殺の運用や応用のしかた、また本運の鑑定などに特徴があります。
ただし初級向けと解説されている通り「簡便法で一通り当てられるようになったら奥があるからな!理論体系から勉強し直しや!」という構成なので、続刊を切実に期待したいところです。この本は初学の方というより、四柱推命を勉強しなおしたい方や、最近どうにも当たらなくてという方、そして新たなテクニックを自分の四柱推命に加えたい、という方に良いのではないでしょうか?
そして版元は違うのですが、山道帰一先生の「完全定本 四柱推命大全」にも良質な台湾の四柱推命のエッセンスが入っています。あわせてご参考ください。
四柱推命十干秘解(佐藤六龍/香草社)
数ある香草社の四柱推命本の中で、私が唯一「買った方がいいと思う」と勧ている本です。要するに神峰通考(干と干の関係について解説している古い文献)の解説本なのですが、オマケもついていてお買い得です。ただし、手に入るなら下の「神峰通考 干支体象詩」のほうがオススメです。
子平学四柱推命法深書(平岡滴宝/自費出版)
大阪の平岡公丈(平岡滴宝)先生(故人)の研究書です。透派の占術理論がベースになっていますが、十干の体象・作用・相互関係について大変詳しく書かれており、ほとんどが秘伝の塊といった内容です。これで1万円は安いと思います。
ドキュメント風の命譜は優しさあふれる文体で、読み心地も大変よく、頭に入りやすいです。中尾書店など、占い本の専門書店でまだ購入できますので、早めに手に入れておかれてはと思います。
神峰通考 干支体象詩(平岡滴宝/自費出版)
こちらも平岡滴宝先生の本です。平岡先生はすでに亡くなられていますが、奥様があとを継がれたようで、まだ著作が大阪の中尾書店で手に入ります。
4000円と廉価ですが、内容は充実。香草社の「四柱推命十干秘解」は干のみですが、こちらは支についても言及されており、実践例も豊富でまさにお買い得だと思います。透派でない方でも、読めば鑑定のレベルが上がると思います。
新訳滴天髄(平岡滴宝/自費出版)
同じく平岡先生の本です。4000円で手に入る滴天髄の和訳ですが、内容はしっかりしていますので、四柱推命の古典を読み始めるのであればこれからが良いと思います。ただし、タネ本が香草社の同様書ですので、少し解釈が透派よりだと感じます。
あなたの運命のすべて(平岡咲子/自費出版)
平岡先生の奥さん、平岡咲子さんが書かれた入門書です。1500円と安価ですが、わかりやすく、きちんとした現代風の推命を解説しています。
格の取り方など合理的で、初心者が読むには良いと思いますが、ここで満足せず、もう一歩別の世界へ進むと良いでしょう。
緒方泰州全集7 滴天髄輯要(緒方泰州/中尾書店)
阿部泰山の「滴天髄」は大変読みにくいのですが、こちらは実践的で、なおかつ現代的な解釈がなされていると思います。
滴天髄を読み始めるなら、これも良いのではないでしょうか。値段も4800円くらいですので、お求め安いかと思います。
四柱推命術本義(横井伯典)
日本式四柱推命の本です。四柱推命の基礎である格や用神、扶抑に対する説明が欠如しているので、初心者がこれから入るのは後々の勉強を考えると厳しいと思います。
この本はあくまで「神殺の使い方、経験則的な十二運推命、そして変通星の精密な解釈」の本です。いわゆる「おみくじ推命」を突き詰めた本だと言えます。
中国式・日本式の四柱推命を勉強されている方には得るものが少ないと思うのですが、変通星の解釈部分は内容が濃く大変面白いです。
四柱推命は中国にあり(陳晃華/リベール出版)
五行の生剋を重視する方式と、神殺を併用した中国式四柱推命の入門書(にしてはレベルが高い)です。
貧富や貴賤が一目で分かる表など資料が豊富で大変面白いのですが、万年暦が一般のものと違いますので、その点考慮する必要があります。絶版本。古書を探してください。
子平の研究・実占編(阿藤秀夫・御子神龍二/自費出版)
とにかく四柱推命を即実践できるように、取用から従不従の決定まで、完成品とも言えるアルゴリズムが公開されています。当たる当たらないは兎も角として、面白い本です。
透派の四柱推命をやらない人も、占いのロジック化を学ぶために買われて良いと思います。昔は高かったのですが、今であれば古書で安く手に入ります。
四柱推命 暦と運命学の科学的アプローチ(松倉考宗/ラッセル社)
理系の運命学書です。推命法よりも、干支とは・干支暦とはという部分に多くページを割いており、暦に興味を抱いている方ならとても楽しく読めると思います。
また合や剋に関しても、科学的な考察を試みている意欲的な一冊です。付録のフロッピーディスク(今のご時世だと読み出しがしんどいですね…)には命式作成ソフトがついています。
紫微斗数占いの本
近年になって日本でも普及が進んでいる、紫微斗数占いの本です。紫微斗数には様々な流派がありますが、書店で手に入る本は三合派・飛星派・欽天四化派、そして中州派の4つに大別されていると言って良いでしょう。こちらではベーシックな三合派と飛星派の本をご紹介します。
一番わかりやすい はじめての紫微斗数占い(照葉桜子/日本文芸社)
照葉桜子先生から新刊「一番わかりやすい はじめての紫微斗数占い」をご恵贈いたたきました。読んでみましたがこれはスゴイです。
まず文章が優しくて解りやすい。そしてフルカラーで挿絵も充実しています。そして行運の鑑定法や四化飛星といった中級クラスの領域にも説明が及んでおり、現時点で最強の紫微斗数入門書かもしれません。
飛星紫微斗数闡秘(鮑黎明/東洋書院)
故・鮑黎明先生の名著、飛星紫微斗数闡秘です。近年、待望の復刻版が発売されました。日本語で書かれた紫微斗数の本は何冊か読みましたが、理論構成や作盤法、細かい星の象意などは、今でもこの本が一番充実していると思います。
残念ながら鮑先生が早世してしまったため、四化などの近代的技法についての解説部分がありません。しかし永遠のスタンダードとして、紫微斗数研究者であれば持っておくべき本です。内容が酷似した安いパクリ本もありますが、こちらをお勧めします。
一生の運勢を読み解く! 紫微斗数占い(照葉桜子/説話社)
東海林秀樹先生のお弟子さんである、照葉桜子先生による紫微斗数の入門書です。このシリーズは本当に好著が多いのですが、こちらも例外ではありません。
紫微斗数をまったくの基礎からはじめたい、かといって高価な専門書は読みこなせるかわからない、という方には、この本からスタートするのをおすすめします。
もっともわかりやすい紫微斗数占い(田宮規雄/説話社)
内容は古くなってきたのですが、本当にわかりやすいという美点は昔のままです。命宮と紫微星の位置から命盤を144タイプに分類し、そのすべてについて金運・仕事運・財運その他について詳細に解説しています。
命盤の出し方が少し骨かもしれませんが、スマホのアプリなどで作盤するとラクです。いっとき、この本だけで電話鑑定しているプロがいました(実話)。
紫微斗数占法要義(東海林秀樹/東洋書院)
東海林秀樹先生の本です。市販本で四化飛星や動盤について言及した初めての一般書だと思います。手に入りにくくなっていますが、貴重な本なので可能であればお求めになってください。
完全マスター 紫微斗数占い(東海林秀樹/説話社)
東海林秀樹先生の新刊です。ご本人いわく「紫微斗数の本はこれが最後」ということで、書けるものを出し惜しみなく盛り込んだという一冊。
内容は飛星派の技法が主で、四化の運用や動盤の使い方、行運の鑑定法については、日本国内で出版された本の中ではダントツの詳しさでしょう。
ページの半分が暦になっていますが、これは「完全マスター」として一般流通に載せるため仕方がなかったようです。
しかながら、本文を二段組みにして文字を小さくしているので、文章量としては一般の専門書と変わらないと思います。
紫微斗数実占ハンドブック(椎羅/鴨書店)
椎羅先生の紫微斗数本がとうとう刊行されました。命盤の基本パターン144種類を解説つきで網羅しています。また椎羅流の秘伝がポコポコと入っており、これを一冊持っていれば、プロ並みの鑑定ができると思います。
また紫微斗数の格局について、本邦初公開といったレベルで詳しくまとめられている「紫微斗数格局一覧表」が素晴らしいです。
日本では某派の四柱推命の影響か、格局というものがあまり目立たないのですが、香港や台湾では格局だけの解説書が出ているくらいです。インド占星術と紫微斗数の関係を論じる人も増えてきましたが、それではあれば格局はやはり見過ごせないファクターでしょう。
紫微斗数古訣神探―台湾・香港の飛星派技法集(紫天十二宮会/東洋書院)
手前味噌で恐縮ですが、小生が編集協力した紫微斗数のTips集となります。理論立てて何かを説明するという本ではなく、紫微斗数の秘伝とも言える細かなTipsをまとめた本となります。
そのため内容が錯綜・散在していますが、ご了承ください(筋道立てて編集すると大部分を切り捨てざるを得ないため、情報量を優先しました)。
基礎理論を学びたいという方は、素直に鮑黎明先生の「飛星紫微斗数闡秘」か、東海林秀樹先生の「完全マスター 紫微斗数占い」をおすすめします。これらをクリアした上で、実戦鑑定の記録と突き合わせてこの本読んでいけば、かなり実力がつくと思います。
紫微斗数古訣今鑑(張宏輔/進源書局)
紫微斗数の古訣の解説と、「自分が教えて&鑑定している中で編み出した秘伝だよ!」という本です。白眉は紫微斗数における格局の解説で、斗数骨髄賦から丹念に拾い出して書いてあります。
そして巻末にある「斗数奥訣録」は、各宮別に著者のTips(?)を箇条書きにまとめてあり、意外なヒントがあるやもです。ここが100ページ近くあるので、この本の本体と言えるかもしれません。
王亭之談星(王亭之/博益文庫)
「紫微斗数」の星を覚えるならこれだ!ということで、東海林秀樹先生にご紹介いただいた一冊です。主星だけでなく、かなり細かな星まで詳細に解説されています。
中国語も比較的簡易なので、日本人でも読みやすいですね。後ろの方には鑑定実例やテクニックの解説などもあり、これだけでけっこうな鑑定ができてしまいそうです。
なお、王亭之の著作は最近版元が「圓方出版社」に変わり、全て大判に変化しています。古い博益文庫版は文庫サイズなので、こちらの方は持ち運びが容易です。アンチョコとしても重宝するはずですので、ぜひ一冊お探しになってください。
奇門遁甲占いの本
各種の中国占術の中でも、百花繚乱魑魅魍魎となっているのが奇門遁甲です。奇門遁甲には移動・開運の兵法である法奇門と、呪術としての術奇門があるのですが、それぞれに流派があるため、系統をまとめることすら困難な状況です。
なかには奇門遁甲でないものが奇門遁甲と呼ばれているものまであります。このページでは、法奇門と兵法、挨星法についての本をまとめています。
活盤 奇門遁甲精義(黒門/東洋書院)
黒門先生の奇門遁甲本です。一般的(世界標準の中国式という意味)な奇門遁甲の本は、国内ではこれくらいではないでしょうか。奇門遁甲の世界に触れてみたい、実際に使ってみたいという方にお勧めの一冊です。
全伝 奇門遁甲〈上巻〉〈下巻〉(黒門/東洋書院)
黒門先生が久しぶりに奇門遁甲の専門書を出してくれました。あまりにも内容豊富のため、2分冊になっています。下巻は黒門先生が研究した韓国奇門についての内容なので、高度な研究者向けです。まずは上巻からどうぞ。
奇門遁甲占法秘訣(安藤成龍・白鶴易人/東洋書院)
広島の安藤成龍先生が、上海の白鶴易人先生に監修をうけて出版した奇門遁甲本です。符使式遁甲の分野では、黒門先生や東海林秀樹先生と並んで本を揃えておきたい先生です。
この本は「占法」とあるように、方位術ではなく卜術としての遁甲にフォーカスしています。本来の使い方はそういうものなので、やっと日本で「卜術としての遁甲本が出てきた」と言ってもよいでしょう。
増補改訂版 成功をつかむ究極方位 奇門遁甲(黒門/説話社)
黒門先生が説話社から出した奇門遁甲の一般書です。このシリーズはどれも内容豊富で廉価、かつ標準的な占いを学べるため、出版物として、とても筋が良いと思います。
奇門遁甲の研究・実占編(阿藤秀夫/自費出版)
阿藤秀夫先生の奇門遁甲書です。透派の系統であるため標準的とは言い難い内容ですが、前半の遁甲の歴史や参考資料集が大変面白いのです。
そして「研究」シリーズの特徴として、これ一冊でもう遁甲が使えちゃう、という実用的な所もしっかり押さえてあります。透派の遁甲を押さえたい方に。
遁甲風水術秘談(内藤文穏)
内藤文穏先生の個性が出ている一冊。方位術をテーマにした修身の本です。占いがどうたらこうたらと威張る前に、人間としてこれくらいはやらねば意味ないんじゃないの、という内容です。
なので「すぐに遁甲が使えてあなたもハッピー!」という内容ではありませんので、そういうのをお求めの方は買わないでください。
独楽兵法の妙 八門遁甲研究50年 人生に活力の虎の巻(内藤文穏/東洋書院)
内藤文穏先生の本です。占いで自分の性格が悪くなってはどうしようもない、と強く感じておられるようで、同じく感じていた私には目からウロコでした。
この本はそういった生き方を戒める内容が半分、術に関するものが半分です。奇門遁甲からは離れていますが、開運法の基礎として強くお勧めします。
三元奇門遁甲秘伝(内藤文穏/自費出版)
こちらも内藤文穏先生の本です。ブックレットのようなサイズです。これも上記の本と同じような内容ですが、挨星法の時盤が載っており、すぐに方位術を活用できるようになっています。
内藤文穏先生の本では奇門遁甲・三元奇門遁甲・日本兵法・挨星法と色々な方位術が出ているのですが、署名はまるっと「三元奇門遁甲」「三元遁甲」となっているものが多く、ややこしいので注意してください。本筋の奇門遁甲を勉強したい人は、やはり黒門先生の本がよいでしょう。
ある吉 2022年版―たった5分歩くだけ! 奇門遁甲開運法(アーロン千生/太玄社)
私と「東洋占術を語る会」などでご一緒している、アーロン千成先生の奇門遁甲本です。こちらは方位術としての遁甲で、すぐに実践できる一年分の方位表となっています。
面白いのは恋愛運、金運などに並んで「バズり運」などが良い方位が明記されていることです。アーロン先生のブログで使い方や実例などが追加で公開されていますから、あわせて読んでみてください。
最近は開運法や方位術では鴨書店系の干支九星術(窓開けや花買い等)が流行っていますが、個人的に干支九星は反動が大きく、人格の陶冶に影響があるような気がしています。
大石真行先生など、ちゃんとした師について勉強しないと使いこなせないものという認識です。その点、ある吉は気軽に試せて、実際に効果も出るので大変良いと思います。
六壬神課占いの本
安倍晴明が使った占いとして一斉を風靡した、六壬神課の本です。六壬神課も大六壬、小六壬(李淳風時課)、金口訣六壬などに枝分かれしていますが、こちらでは標準的な大六壬についての本をご紹介しています。
大六壬占術(中井瑛祐/中尾書店)
日本語で書かれた六壬神課の入門書では最高のものだと思います。絶版で値段が上がってきているのですが、六壬神課を勉強されている方であれば、5000円前後なら迷わず買われるのをお勧めします。
素晴らしい本なのですが作盤法が間違っています
素晴らしい本なのですが、泰山系の六壬本であるためか「賊は剋に優先する」という、作盤法の大事な部分について書かれていません。
これがわからないと正しく作盤をすることができないため、ロジックの部分は使い物になりません。
私は御子神龍司さんの記事を併読してクリアすることができましたが、以下の北斗柄先生のテキストを探して併読されればさらに良いと思います。
安倍晴明「占事略决」詳解(北斗柄 松岡秀達/岩田書店)
北斗柄先生こと、松岡秀達先生による六壬のテキストです。占い師というより文献学や習俗の研究家に向けて書かれている側面があるため、すこし読みにくいとは思いますが、内容は充実しています。
六壬神課の作盤法を正しく伝えている国内書は、ぶっちゃけこれだけではないでしょうか。大いに推薦します。市販の六壬の本には作盤が間違っているものがありますので、この本から入門されたほうがいいと思います。
風水占いの本
私は風水はズブの素人ですから、恩師の陳俊龍先生が推薦していたこの本をご紹介します。
玄妙風水大全(坂内瑞祥/ナチュラルスピリット)
陳先生が風水教室で、生徒から「日本語で読める副読本はないですか」と聞かれて挙げていたのがこの「玄妙風水大全」です。水法についてなど、たしかに教室の内容と沿っている部分がありました。
驚異の一致!風水が予言していた大事件・大事故(森冬生・大石真行/竹書房)
なかなか本を出さない、大石真行先生(監修)の珍しい一般書です。コレクターズアイテムのような値段ですが、3000円くらいなら一冊持たれていても良いと思います。九星術を中心にして、当時社会を賑わせた大事件についてあれこれ言及されています。
タロット占いの本
タロット占いの入門書は数多くありますが、必ずカードとセットで購入してください。本だけ読んでも頭に入りません。上達のためには、タロットカードを手元で繰りながら練習するのが一番です。
The Rider Tarot Deck(ライダーウェイト版タロットカード)
タロットカードのグローバルスタンダードで、一般的に「ライダー版」と呼ばれているものです。タロットの入門書はほとんどがこのカードを使う前提で書かれていますので、一番初めに買うカードとしては、これが最高とは言いませんが、最適だと思います。
タロットカードが始めから附属している入門書もありますが、私はあまりお勧めしません。それで勉強しても、必ずライダー版からやり直す必要が出てきます。なぜなら中級レベルの研究書もまた、ライダーウェイト版を基礎に書かれているものが多いからです。
ライダーウェイト版以外を使って勉強を始めるのが悪いとは言わないのですが、初心者にはやや遠回りになると言えるでしょう。
ライダー版以外のお勧めのタロットカード
その他のタロットデッキについては「プロのタロット占い師がおすすめするタロットカード6種類」のコーナーをどうぞ。
ゴールデン・ビスコンティ・タロット、ユニバーサルウェイト・ポケットタロット、タロット・オブ・ザ・ニュービジョン、ボイジャータロット、ユニバーサル・タロット・オブ・マルセイユについてご説明しています。
タロットカードの無料入門講座
タロット占い自体のかんたんな入門講座はこちらから。登録不要・無料ですぐに読めます。
タロット教科書 (魔女の家books)
教科書は定番中の定番、魔女の家の「タロット教科書」シリーズをおすすめします。シリーズは全3巻まで発売されていますが、入門用としては第1巻だけでも十分です。
各巻の内容を簡単に解説すると、まず第1巻はライダーウェイト版を使った具体的な占い方とカードの解説、第2巻は少し変わったスプレッド(カードの並べ方で占い方を変えること)の解説、そして第3巻は裏技やTipsを集めたものになっています。初心者の方がまず読むべきは第1巻で、そこから先は興味が向いてからで良いでしょう。
タロット解釈実践事典―大宇宙(マクロコスモス)の神秘と小宇宙(ミクロコスモス)の密儀(井上教子/国書刊行会)
私の愛読書「タロット解釈実践事典」です。まず「タロット教科書」の第1巻を読んでみて、タロット占い全体の概要が掴めたら、次はこの本を読んでみてください。
辞典とは書いてありますが、実践の役に立たないリファレンスやマニュアルではありません。それぞれのカードにどういう意味があるのか、どういう成り立ちなのかを詳しく解説しているので、カードの意味を深読みしたり、演繹するときに役立ちます。
初心者から一歩抜け出したい方や、最近タロットが当たらなくなったという占い師さんにお勧めできる良書です。
タロットカードの成立に関する近年の研究について
なお、タロットカード自体の成立年代や成立場所などの研究が近年進んでおり、現代の本と、一世代前の本とでは、カードの成り立ちや文献学的な記載が異なっていることがあります。
詳しくはタロットカードの起源と歴史についてをご覧ください。
西洋占星術の本
「五十六謀星もっちぃの西洋占星術講義」(説話社)
五十六謀星もっちぃ先生から、新刊「五十六謀星もっちぃの西洋占星術講義」(説話社)をご恵贈いただきました。
私は西洋占星術は素人なので、内容よりも本の構成についてレビューしたいのですが、これは「実践的なリーディングができる占い師になれるように」という点に重きを置いた、珍しい入門〜中級の占星術書です。
具体的には、星や角度の意味の暗記一辺倒ではなく「このシンボルを得たらこういう着想がありうる」ということが書かれています。こういう本、少なくとも東洋ではあんまり見ないんですよね。
占い師の育成は五十六謀星もっちぃ先生の得意分野
まさに、プロ占い師の養成講座を数多く手掛けている五十六謀星もっちぃ先生らしい本だと言えます。
西洋占星術をけっこう勉強したつもりなのに、いざ誰かを占おうかと思うと言葉が出てこない、どこからリーディングに切り込んだらいいかわからない、という方は、一読の価値があると思います。こういう占い初心者の方、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。
占い全般の参考になる本
占い師になるのに役立つ本、占い師ビジネスがわかる本を先にご紹介します。
プロや副業での占い師デビューを目指している方には、占い業界がどういう世界なのかをまず知ることが、占い師になる第一歩だと言えるでしょう。
はじめよう電話占い師(五十六謀星もっちい/同文舘出版)
電話占いを中心とした占いビジネスについては、五十六謀星もっちい先生が「はじめよう電話占い師」という大変良い解説本を出しておられます。
副業として電話占いからスタートする、うまく行きそうなら専業になる、というハードルの低いアプローチの本です。
誰も教えてくれない「占い師」の始め方・儲け方(李水明/ぱる出版)
少し古い本ですが、占い師の業界自体が基本的には旧態依然としているので、内容はそれほど古くなっていません。
占い師入門(高橋桐矢/雷鳥社)
そして、占い師としての生き様や、占い師を目指すということについては、高橋桐矢先生が「占い師入門」という本を書かれていますので、参考になるのではないでしょうか。
占い師になるには?
占いの勉強が進んできたら、実践鑑定、そして有料鑑定へと進みましょう。占い師になる具体的な方法を知りたい方は「占い師になるには」をご覧ください。占い師になる方法と、占いの勉強法をあわせて解説しています。
占星術の世界(山内雅夫/中公文庫)
私は西洋占星術をやらないので詳しい内容はチンプンカンプンなのですが、古今東西・世界の占星術にまつわるエピソードや、中世の占い師という存在について面白く書かれております。東洋に言及した部分もあり。
心に効くデキる女の知的占い(あまみ啓/双葉社)
この本は「東西占術の基礎知識」+「占い師と占い客の実情」といった構成になっていますが、後者が特に面白いですね。占いに行ってみたいという方に、まずご一読をお勧めします。
ずっと上手く占い師を使えるようになると思います。逆に「占い師になりたい」という人は「うわ、こんな相談の相手をせんといかんのか、やだやだ」とショックを受けるかもしれません。
また占いマニアの方に朗報。所々に「風水師P」という謎の人物が登場しますが、これは故・鮑黎明先生のことです。この時代の占い業界の空気も感じられる一冊です。
気功革命 秘伝奥義 集大成(盛鶴延/KuLaScip)
ここのところ、気功と開運には強い関係があるなと思っています。具体的には、身体から邪気を抜くための気功法を行うことで、運勢の下地を強くすることができると思うのです。
ネットで検索すると「セイシュ」と言われる方法がよく出てきますが、この方法は腕の振り方、指の形、身体の曲げ方などに秘伝があり、本やYouTubeでは正しく理解することができません。
ところがこの本では秘伝が怖じ気もなく開陳されており、DVDですぐ実践できるようになっています。少しお高い本なのですが、著者の他の本を3冊セットで買うより、これを1冊買うほうが良いと思います。
かなり奥の段階についても書かれていますが、我々素人は邪気抜きのパートを勉強して試すだけでも良いと思います。
占い関連の珍本・奇本
私の持っている占い本の中から「聞いたことはあるけど実物は見たことないのー」というモノを抜粋して見た目だけお届けするコーナーを作りました。ではどうぞ…!
中日星相術第一次文化交流聯誼會
中日交流のために作られた論文集?のようです。中華民国星相学会理事長陳裕文氏の「占術の21世紀に於ける時代価値」、同顧問張廷榮氏の「中日占術の異同」という論文を収録。日文訳つき。読みたい人います?
神秘命學紫微運命秘講
東海林先生が自著の中で「泰山は戦前にも弟子を集めて紫微の講義をしたり、本を出していた」といったことを書かれていたように記憶しておりますが、これがそのテキストのようです…と思ったのですが、昭和25年の刊であると確認されました(残念)。全635頁の大著。
現代易
古い占いの雑誌とか同人誌って面白いですよ。
実占研究
よく易研と並べて語られることが多い同人誌です。東京から大阪に移住した、加藤大岳門下の紀藤元之介さんが創刊した同人誌です。
占い本の専門書店
占い師になるためには、絶え間ない情報収集が必要です。ネットだけではなく、リアルな本屋に顔を出し、古本や輸入書を探すことも大事です。プロの占い師たちが通っている、占い専門の本屋さんをいくつかご紹介します。
日本国内の占い専門書店
東京であれば、神保町の原書房、十条の鴨書店、神保町の東陽堂などで良い本を手に入れやすいです。大阪であれば心斎橋の中尾書店、京都なら三密堂書店が有名です。
海外(香港・台湾)の占い専門書店への行き方
海外まで本を探しに行く場合は、台北の進源書局、香港の上海印書館が価格・品揃えの面から良いと思います。
占い師になるには?
占い師になるにはどうすればよいか、占い師というのはどういう仕事か、現役占い師の立場から解説するページ「占い師になるには」を作りました。こちらもご覧ください。