原因不明の病気でしばらく寝込んでおり、興味のある本を乱読していますが、今回は陰陽師たちの日本史 (角川選書)(斎藤英喜著)をポチリ。
基本的には一般向けの陰陽師本なのですが、戦国期〜江戸期というあんまり聞かない時代の話がたっぷり入っているのがいいですね。
宿曜術と暦学の話があちこちに出てくるので(というより、西洋天文学=暦学と陰陽師たちの関係がストーリーの本筋)を、これらをかじっていれば理解が早いと思います。
新しめの論文をまとめて再構成して歴史を語るという形式なので、ガチで研究している人にはぬるいのかもしれませんが、我々占い関係者にとっては必要にして十分以上の情報量だと思います。
むしろ、日本史全体における陰陽師の立ち位置、みたいなものがわかることで、平安期だけに絞って勉強している人よりも本質的な部分に手が届くかもしれません。
あとは、いまだにはびこる陰陽師商法をきちんと見ることができるようになるかも…???
そして個人的には、本居宣長や平田篤胤が西洋天文学をガチでやっていたというくだり、そして西洋天文学に土御門家がついていけてなかったと思われてるけどそんなこともないんやで、という話が収穫でした。
コメント
おひさしです。ガチで研究してる人からは、呪術師イメージのとこを誇大にいいすぎでちょっとアレだというような評価されてるを見ましたねえ
実際読んでないのでなんですけど。
どうでもいいけど、最近、天社土御門神道本庁の出版物が無住の地元神社から出てきておもしろがってます。いったい過去の宮司どういう信仰だったんだ…
コメント感謝です!
新書ですからやはり、市場ニーズに答えたのかなと思います(笑)
改暦についてもざっとわかるので、占い初心者が楽しく読めて、あれこれざっと学べる本ですね。