故・鮑黎明先生の四柱推命を掘り返す
大石眞行先生から「そういえば田中さん、鮑先生の四柱推命って、結局まとまったテキストが出ませんでしたよね。なにかお持ちじゃないですか」と訪ねられ、ふと書庫をひっくり返してみました。
鮑黎明先生は通信講座で四柱推命を教えていたはずで、そのテキストがあるかと思ったのですが、残念ながら出てこず。東洋文化学院の風水学のものだけありました。
続けて、鮑先生の月謝袋を発見。先生は毎月印鑑を換えていたのですが、その理由は最後までわからずでした。
資料が意外とない…引っ越しの時に散逸したのか…それともまだ開けていない段ボールに眠っているのか…そんなことを考えながら古いノートをみていくと、鮑先生の講義(中華星相学会)のテキストが挟まっていました。
「中華星相学会先天八字講座」、これですね。ただ残念ながら、一部だけです。
これは小生が途中から鮑先生の講義に加わったためで、北斗柄先生などは全巻お持ちかもしれません。また、伺ってみようと思います。
四柱推命とユング心理学を組み合わてした
テキストには「無断複製厳禁」とあるのでお見せできないのですが、鮑先生の四柱推命講座はきわめて実践的で、そして実験的でした。
心理学のスキームで通変星を論じたり、また台湾に渡って十二運の使い方に関する口訣を集めたりと、今読んでもメチャクチャ面白い内容です。
これがまとめて残っていないのは、なんとも残念です。
台湾や香港の香りがする四柱推命
テキストやノートの断片から概要をざっくり述べると、鮑黎明先生の四柱推命は「滴天髄には神殺はなるべく使わない方がいいけれども」と断りつつも、実践で使えそうな技法はバンバン取り入れる四柱推命でした。
新しい技法を作り出す創意工夫もありました。
そのワイルドさは、台湾や香港の占い師の雰囲気に近いというか、実際に多くはあちらで身につけたものなのだろうと思います。
先日も香港の某老師に「もっと子平真詮を読まなきゃダメだよ」と言われてしまったわけですが、日本人は占いや技術体系を整理整頓しすぎて、シャープすぎる形に変えてしまう悪癖があるのかもな、という気がしています。
鮑先生のノート、もっと探してみます。
まずは、部屋を掃除しないとなあ。
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